音楽でも、絵画でも、映画でも、建築でも、風景でも、僕の中の最高評価は、笑っちゃうものである。普通に考えると、作品を作る側は笑われるというのは良い気持ちにはならない。真面目に、後世に残る作品を作ろうとして、作ったものを笑われたらたまらないのである。まあ、笑わせることを意図して作った作品もあるだろうが、そういうものには僕は笑えど、笑っちゃわない。笑っちゃうものには、良い風が吹いている。良い製作風景があり、良い仲間がいる。そんな風に思える。
高校生の時に、Pavementというバンドを初めて聴いた。9月くらい、通学中に昨日図書館で借りたアルバムを再生して、1曲目の「Stereo」という曲が流れた。イントロも不思議だったが、屁みたいな音のするファズギターが流れた時に吹き出した。笑っちゃった。疾走感のあるかっこいいファズでも、ずっしりする重いファズでもなく、本当におならみたいな音だったのだ。その瞬間に最高だと思った。一生ついていきますと思ったのだ。塀を颯爽と乗り越えて、服をボロボロにしながら進んでいく年上の友達みたいに、飄々と進んでいった。その時間や想像できる人に遅れている場合じゃないよと言っている気がした。時間は過去から未来に流れているだけじゃないよという感じだ。なぜかそのときのことを鮮明に覚えている。完璧に仕上げたものなんか遅すぎる。
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