思い切って歩を進めてみると
どこかで分岐を誤ったような気がしてくる
バックミラーを除いてどこかに大事なものを落っことしたような気がしてくる
快適で見慣れた街を飛び出すと
行く着く先はすべて敵のような気がしてくる
己のことばかり考える自分はなんて愚かなんだという気がしてくる
安定を求めて生を進めていくべきはずの生命が
自ら選びとってその安定や快を捨てるとき
こころの奥からさみしさが込み上げる
向こうには新しい日が、新しい人生が、新しい光が見えてくるはず
この”はず”にすべてを託す
細く脆い木の枝みたいな橋に全体重を預ける
人生は甘くない
神さまはすべての人に微笑まない
そうとわかっていながら
どうしてわたしは漕ぎ出でるのか
たとえ思い通りに行かなくとも
それはそれでもいいのかもしれない
この盃を受けてくれ
どうぞなみなみ注がしておくれ
花に嵐の例えもあるぞ
さよならだけが人生だ
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